韓国の平昌で第12回冬季パラリンピック大会が開催されますが、スノーボード競技も行なわれます。パラリンピックは、オリンピックとパラレル(平行)で開催される身体障害者の方を対象としたオリンピックです。
第1回パラリンピックは1960年ローマで開催されていますが、いわゆる夏季大会だけで、まだパラリンピックの冬季大会は行なわれていませんでした。冬季大会が行なわれるようになるのは1976年からで、第1回冬季パラリンピックはスウェーデンのエーンシェルドスピークで開催され、アルペンスキーとクロスカントリースキーの2種目が行なわれました。第1回から第4回までは、オリンピックとパラリンピックは、それぞれに行なわれるものでしたが、1992年の第5回アルベールビル大会からオリンピックが開催された後、同じ会場で行なわれるようになります。ちなみに、パラリンピック大会が正式な名称として採用されたのは、1988年のソウル大会からです。
そして、スノーボードが種目として行なわれるようになったのは、前回の第11回ソチ大会からで、それもアルペンスキーの一部としてテスト的に行なわれたものです。スノーボードが正式競技として採用されるのは、今回の平昌大会からで、日本も初参加となります。
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競技種目
バンクドスラロームとスノーボードクロスの2種目が、男女別・競技等級別に計10試合行なわれます。
バンクドスラローム(BSL)
バンクドスラロームは、旗門コースをスラローム(回転)しながら滑り降りる競技で、それぞれの旗門のところにバンク(傾斜)が設けられています。
3回コースを走行して、最高の記録によって順位が決定されます。
スノーボードクロス(SBX)
スノーボードクロスは、複数の構造物(障害物)で構成されたコースを滑り抜ける競技で、予選はタイムレース、決勝戦は2名による勝ち抜けレースです。
予選は、単独で2回走行して最速の結果で順位を決め、決勝戦進出者を選定します。
決勝戦は、2名で順位を競い先にゴールした選手が次のラウンドに進みます。
最終ラウンドで先にゴールした選手が優勝となります。
スノーボード日本代表
成田 緑夢 | なりた ぐりむ | 大阪出身 | 1994年2月1日生 | 24歳 |
長野オリンピックでスノーボードのデモンストレーターを務める有望なスノーボーダーでしたが、今から5年前に練習中の事故で左足が神経麻痺となってしまいます。 | ||||
2017年 | ワールドパラスノーボード・ワールドカップ(アメリカ) スノーボードクロス1戦目 優勝 / スノーボードクロス2戦目 優勝 | |||
2017年 | ピョンチャン2017ワールドパラスノーボード・ワールドカップ(韓国) バンクドスラローム 優勝 / スノーボードクロス 3位 | |||
小栗 大地 | おぐり だいち | 名古屋出身 | 1981年1月19日生 | 37歳 |
もともとプロのスノーボーダーでしたが、今から3年前に仕事中の事故で右足の太腿から先を失います。義足のスノーボーダーとなってからの活躍は目覚ましいものです。 | ||||
2017年 | ワールドカップ(アメリカ) スノーボードクロス 3位 | |||
2017年 | ワールドカップ(ニュージーランド) バンクドスラローム 2位 | |||
山本 篤 | やまもと あつし | 大阪出身 | 1982年4月19日生 | 35歳 |
高校生の時にスクーターの事故により左足を大腿から切断して失っています。走り幅跳びのパラリンピックメダリストで、今回からスノーボードにも挑戦します。 | ||||
2008年 | パラリンピック(北京) 男子走り幅跳び 銀メダル | |||
2016年 | パラリンピック(リオデジャネイロ) 男子走り幅跳び 銀メダル / 4×100mリレー 銅メダル |